好みと価値観の違いってなに?

3/1/2025

自分の価値観に沿っていない人生には満足できません。

自分と価値観が合わない人とは、友達や恋人であり続けることは難しいです。

 

だから自分の価値観を大事にしようという話になるのですが、

そもそも価値観ってなんだ?という疑問にぶち当たります。

 

「あいつとは価値観合わないんだよね〜」とよく言います。

じゃあ「あなたの価値観ってどんなのですか?」ときかれると、

「むむむ...」ってなります。

 

考えてみましょう。

自分の価値観ってどんなものですか?

 

 

もし明確な答えを出せた人は、「むむむ...」界隈の人とは一線を画しています。

 

今から価値観ってそもそも何で、好みとはどう違うのか。

ときどき科学的根拠も出しつつって感じです。

 

では曖昧な価値観という言葉をどんどん明確にしていきましょう。

 

 

好みvs価値観

価値観は、好きなもの=好みではありません。

自分の好きなものを3つあげてみましょう。

 

 

私なら、本を読む、サウナに行く、洋服とアクセサリーあたりですかね。

じゃあこれは価値観なのか?と考えます。

 

なんか違う気がします。

それぞれ具体的な好きなものであって、私の軸と同一化しているものはありません。

 

それに一時的なものともいえますよね。

考えてみると、全て高校生以降で好きになったものなので5年くらい好きなものですね。

長く好きなものともいえるものの、流石に等身大の自分の価値観とは考えづらいです。

 

好きなアーティストやアイドルはいますか?

その人たちを好きになって、どのくらい経ちますか?

そしてそれは、これからもずっと好きだと思いますか?

 

本当に一生好きな場合もあるものの、過去に好きだったけどもう飽きたものってたくさんありますよね。

そうなんです。

好みは一時的なものであり、具体的なものです。

 

価値観はもっと長期的で、抽象的で、自分の信念や軸を体現したようなものではないでしょうか。

 

 

 

別れそうなカップルを見極める

好みと価値観の違いって、恋人関係では意識してないと結構まずいものがあります。

 

類似性の効果では、人は自分と似た価値観や態度を持つ人を好みやすいとされています。

結構そうですよね。

同じ地元だったり好きなアーティストやスポーツが同じだと、急に親近感が湧くものです。

 

恋人関係でもそう。

好きなものが同じで似ていると、類似性の効果と居心地の良さによって急に惹かれ合います。

 

ちょっとした恋愛ストーリーをみてみましょう。

 

同じジャンルの本が好きで、同じアーティストが好きで、一緒に趣味を楽しむふたりがいました。

Aちゃんは好きなものが合うことに運命を感じ、B君は居心地の良さを感じ始めます。

ふたりは自分たちの相性の良さを実感し、ついにAちゃんが告白してカップル爆誕です。

 

「めでたしめでたし」といきたいところですが、

好みと価値観の違いを理解した人なら気づきます。

 

とまぁ、この推察は余計なお世話感は否めないものの、一定の真理をついています。

好みは変わっちゃう。

でも価値観はなかなか変わらないし、価値観が合うかどうかが人の相性を決めます。

 

自分たちは合っている!と思ったときは考えてみましょう。

 

似ていると感じたのは好みではありませんか?

ではふたりの根本的な価値観は合っていると思いますか?

 

『花束みたいな恋をした』という有名な恋愛映画があるのですが、

あれは好みと価値観の違いを描いた傑作なのではと勝手に感動しています。

 

最初はなにもかも好きなものが同じだったふたり。

だけど男の子(菅田将暉)が仕事を始めるにつれ好きだったものへの興味を失っていき、

徐々にふたりの関係にズレが.......

 

あんなに仲が良かったのに...!と心を痛めながらみた映画ですが、

やっぱり好みと価値観は別なんですよね。

好みは一時的で変わっていくもの。

 

好みで惹かれ合ったふたりは、いずれ変わって離れていってしまうんだなと感傷に浸ってしまいます。

 

[コラム] 正反対のふたりは惹かれ合う?

正反対のふたりが惹かれ合うというのは科学的には嘘です。

一時的には刺激になって、長期的には価値観が合わないことは大きなストレスになります。

 

でもうちらは長く続いてるけど正反対なんだよね、という人もいますよね。

それはおそらく、根本的な価値観は合っているけど、好みや性格は正反対で補完関係になっているパターンです。

 

お互いに価値観は合うから居心地がよく長期的に関係は続く。

でも好みや性格は違うから、お互いに刺激になるし助け合うことができる。

 

いずれにせよ、価値観の重要性を身に染みて感じるところです。

 

 

 

じゃあ価値観ってなんだ?

恋愛分析が大好きな私の妄想は置いておいて。

好みと価値観の違いはわかっていただけたかと。

 

では価値観ってなんでしょう?

心理学的には、「人が何を大切だと感じ、どう行動すべきかを判断する際の基準となる信念」です。

 

好みと比べて長期的に続くような根本にある信念ですね。

自分の根っこにある考え方が価値観ですので、

私たちの多くの決断は価値観に基づいて行われます。

 

周りとの協調性よりも自分の独自性を重視する価値観の私は、

学校や企業に属するより、自分で自分が大事だと思うものを実現する道を選びました。

 

伝統を重んじる人は文化の継承や規律を重視しますし、

他者との繋がりを重視する人は誰かと時間を共有することを好みます。

 

何を良い/悪いと考え、どう生きていきたいかの判断の基盤が価値観なので、

やっぱり価値観が近い人同士の方が共感しやすく衝突も少ないんです。

 

自分の価値観に沿って生きること

自分の価値観を明確にして、それに忠実に生き続ける戦略を立てること。

それなしに自分の価値観に沿って生きることはできませんよね。

 

価値観が合わない人と良い関係が築きづらいのなら、

価値観と合っていない自分の人生はどうなるのでしょう?

 

そりゃ生きづらい。つまらない。常に不満を抱え続ける。

一番時間をともにするのは自分自身です。

そんな自分の人生が価値観に基づいていないのは、

相性最悪の人と付き合い続ける以上の悲劇です。

 

とはいえ、生活の中では自分の価値観ではなく、

世間の価値観や基準で世の中は動いています。

学生なら親の価値観で人生を押し付けられることもしばしば。

社会人になっても、ずっと周りが重視してる価値観に縛られ続けています。

 

しかし価値観に沿っていない人生はどうなるか?

この重要なトピックについての研究はたくさんあります。

 

価値観に反した選択や行動をとり続けると、自分を否定する気持ちが生まれ強くなっていきます。

そんな自己否定感が強いとストレスが高まり、不安や不満感が強まるのも当然です。

 

それに自分の価値観に基づいて行動を選んでいなければ、

自分で考えて選んで生きているという主体性を感じづらくなります。

結果として、モチベーションも満足感も低くなりやすいです。

 

自分が大事だと思っていないことに、モチベーションが高まることはないですもんね。

一時的にお金とかご褒美とかで釣ったとしても、

結局は燃え尽き症候群になってしまいます。

 

この場合はやらなきゃいけないから報酬目当てでやっただけで、

そもそも内面から燃えてるわけではないですが。

 

 

科学的根拠を示しつずけるのはキリがないし、つまらないのでやめておきます。

自分が大事だと思えないことにはモチベーションはわかないし、

そんな人生に満足感を感じられることはありません。

自分に対しても、です。

 

「自分にとって、これは本当に大事なことか?」

それを常に考えることが価値観を見極める第一歩になります。

 

 

私vs価値観

私は高校時代、自己分析を本気でやろうと意気込んで始めました。

高校時代といっても、中退して実質無職になってからですね(高卒認定試験の方が合理的だと考えたので)。

 

自分について知りたいという誰しもが感じるアレです。

そして自己分析って、基本的には質問集みたいなのが定番ですよね。

 

ちなみにMBTIなど診断テストの大半は科学的根拠がないので、

自己分析というよりエンタメ要素が強いです。

 

ということで質問集に挑んだのですが、なんせ曖昧で難しい。

そして全然答えが思いつかないんです。

 

心理学者シュワルツの研究では、

人の心や判断は、「思い浮かべやすいか」の影響を強く受けるといいます。

 

「あなたの価値観は何ですか?」

 

この質問で私は全然思い浮かばなかった。

となると「価値観と言えるほどのものがないんじゃ...」って感じで、

大したことないのではマインドが始まってしまうんですね。

似たような経験ありますか?

 

そしてここでちゃんと挫折。

 

「価値観合う人じゃないと無理」とかいう割には、

自分の価値観がわからない。

 

自己分析しても「価値観は曖昧だしいいや」と逃げてたんですけど、

ふと「好みと価値観って何が違うんだろう?」と疑問を持ちました。

 

そしてこの2つを比べてみると、

曖昧だった価値観の定義が直感的にイメージできるようになりました。

それで話したくなったのでこの文章を書き始めました。

 

じゃあ「その価値観をどう明確にしたらいいんだよ」っていうのは、

長くなるので近々記事で書きたいと思います。

 

価値観を明確にする手法は研究中です。

というのもたくさんやり方はあるんですが、

どれも自分で実践できなくはないんだけど...というのが多いんです。

 

価値観を明確にするのは長期的な自己成長でも本当に大切なので、

私のオリジナリアのアプリにもプログラムを作っていく予定です。

 

オリジナリアの自己分析の中に、ディープ機能があります。

その旅シリーズに「価値観を明確にするための旅」というプログラムを作っているところです。

 

いまだに自分も価値観を明確にできていないので、

アプリで仕組みとしてやりやすい形にしたいと思っています。

 

そして自分の価値観がそのアプリの機能を使って明確になるまで作り込んで、

実際にリリースしたいなと。

 

ではでは、早いうちに「価値観を明確にする方法」という記事を書きたいと思います。